数字について

ひとりあるき

数字ってのは、よく一人歩きします。数字に手足くっつけて歩かせているのは、私たち。あなたと私。

これはどういうことかっていうと、数字を見て「こりゃあれだな」と思ったこと・考えたことが手足で、数字ってのは胴体なんです。

「なんです」といわれてもわかりませんね。私もわからない。つまりですね、ただ単にでーんと置いてある数字ってのは何も動きゃしないんです。もちろん一人でどこかへ歩いていったりしない。

その数字をどう解釈するか。何を考えるか、どう思うか。見た方が想像の翼を広げることが数字を動かすのです。想像の翼をはためかせれば、歩くどころかあさっての方向までいけます。

誠実さについて

ここまで「私達」とあなたを共犯扱いしてきましたが、最初に数字を置く人ってのは、それを見せられるだけの人とは違うところもあります。

その数字がどう見られるかを考えたり、一言添えておくとか、あるいは一部を隠してみるだとかできるわけです。

私は誠実に、自分の思うままに数字を出すでしょう。ただ、私が誠実なのは自分の欲望にたいしてでしょう。誰とも言えぬ読者の皆様の一人一人に対して誠実であることは出来ようのないことだと思います。

特定少数の方にたいしてくらいには誠実でありたいものですが。

ゆめゆめお忘れ無きよう。