Adobe AIRとMicrosoft Silverlightは何であるか3

PAGE2008で行われたコンファレンスのメモ、その3。パネルディスカッション編。

  1. その1
  2. その2

もくじ

  • AIRSilverlightの違い
  • 普及と開発
  • デスクトップとWeb
  • 現場
  • ビジネス
  • その他

AIRSilverlightの違い

春日井さん

「デスクトップアプリをブラウザに」がSilverlight.
クライアントがコンシューマへ(サービスを)提供するためのプラットフォーム。

西山さん

Flash/Silverlightは、ユーザ側からあまり違いが見られない。
バックグラウンドや、今のスタート地点による差。WebサイトからAIR、.NETアプリからSilverlightという流れ。

谷口さん

MicrosoftSilverlightで映像周りに力を入れている様子だが?
映像配信サーバーなどバックエンドもあるので。

春日井さん

Silverlightの特色を打ち出すため、映像(動画)をプロモーション戦略として強調している。
まずはインストールしてもらうことが重要。Flashの90%以上に対抗するために、目指すのは80%以上。
MS Chinaが百度と交渉して、検索結果をSilverlightでなんて動きも。

普及と開発

日本にはデザイナー15万人、プログラマ50万人と推計。
AdobeでもMicrosoftでも、両者がどうやって一緒に仕事をするのか、がホットなテーマ。
Web技術のコモディティ化によって、デザイナもプログラマも分業が難しい。

谷口さん

現場からは、Flashのアニメーションとスクリプトの分業が難しいなどの声が聞かれる。
デザイナがプログラムすることは、なかなか難しい。そのため、プログラマがデザインした、動くがデザインとしては品質の低いものが出現している。

春日井さん

デザイナとプログラマの分業がうまくいっているのはゲーム業界だろう。大変だという話は聞くが。

デスクトップとWeb

西山さん

デスクトップアプリに関して、今強いのは、やっぱりMicrosoft
AIRは.NETの代わりではなくて、Webサービスを進めてデスクトップへという流れで。

春日井さん

SilverlightFlash代わりではなく、.NETプログラマをWebにという形。
今使っている人は、AIRSilverlightで分かれている。
Silverlightの開発は、基本的にWindows
WIFはブラウザでも動く。

現場から

谷口さん

Flashは顧客から使いたいという話がある。
AIR, Silverlightは、お話しすると興味はあるようだが、予算は無いといった状況。

春日井さん

Microsoftは、自分でSilverlightを使った案件を作っている。それで仕事をしたりしている。
Flashは、家電などにもインストールされて、プラットフォーム化している。(メモ欠落により春日井さんの発言か不明)

西山さん

AIRは、使い勝手をよくするもの。操作の途中で面倒になってやめるなどでチャンスを逃がさない。また、パーソナルカスタマイズにも。

リッチさで得るビジネス

西山さん

AIR発表直後のeBayの動き。発表後すぐにAIRアプリケーションを公開。今のビジネスに直結する*1シンプルなシステム。

谷口さん

JALの予約システムは便利

春日井さん

社内アプリはもうけが出る。今は、社内アプリ開発がUIに注目するようになってきた。
Silverlightについて、相談は増えている。
Ajax/Flash/Silverlightと選択肢になるようにしたい

その他

西山さん

AIRのセキュリティについては、基本的に発信者の信用ベースで行う。
制限をかける方向にはしない、オレオレ認証は大丈夫*2

春日井さん

Silverlightは、ネットワーク環境前提、ローカルアクセスは余り重要でなくなるかも。
ネットワークにはモバイルも含まれる。
SilverlightWindows CE, mobile対応も進める予定。
Symbianにもリクエストがある。
Microsoftのデザイン統括が中国にある。

*1:すぐに開発できる

*2:短い時間だったので、何に対して、どう大丈夫かは発言されなかった。AIR電子署名に対応している。